人間は、外からの情報のおよそ8割以上を目(視覚)から得ていると言われています。

「見る力」は、子どもたちが学習や運動を行う上で非常に大切な役割を担っています。

たとえば、視力が良いのにもかかわらず、

・本を読むことが苦手(文字や行の読み飛ばしや、勝手読みなど)

・黒板や教科書、プリントなどを書き写すことが苦手、または遅い

・文字を書くと形が崩れる

・数字、かな文字、漢字を覚えるのにとても時間がかかる

・指さしたり、提示したりした物をすばやく見つけられない

・図形や絵を見て同じように書き写すことが苦手

・定規、分度器、コンパスを上手に使えない

・ぬり絵やなぞり書きが苦手

・手元をあまり見ずに遊んだり、作業したりする

・絵本を見るとき細かい部分に気づかない

・先生の示す見本や、まわりの子どもの様子を見て行動することができない

・おりがみが苦手 など

もし、このような状況があったとしても、本人が「どのように見えているのか」を周りの人が理解をすることは、とても難しいでしょう。

日常生活や学習場面では、「視力」だけでなく、見ようとするものへ視線を移すための正確な「眼球運動」や、すばやくピントを合わせるための「調節力」など、さまざまな「見る力」が必要です。

そしてさらに、お子さんが「どのように見えているのか」を知るためには、

・目に入る情報の大事な部分に注目し、不必要な部分は無視する力(視覚的注意)

・位置や空間を捉える力(空間知覚、空間認知)

・見た形を正確に頭にイメージする力(形態知覚、形態認知)

・見たものを記憶して、思い出す力(視覚性記憶)

・目と手を連動させて動かす力(目と手の協応)

・図形などを見て書き写す力(図形構成) など

目から取り込んだ情報を理解する力「視覚認知」を調べる必要があります。


一見すると、「見る力」の弱さが要因であると思われる症状であっても、言語や注意・集中などに関連した機能の問題が要因であることも少なくありません。視覚発達支援あおぞらでは、同じような症状であってもさまざまな要因があることを多面的に把握して、お子さんの特性やニーズ、環境に合わせた支援や指導の方法を提案いたします。